おはぎゅーこうてきました。
NHK朝ドラ「カムカムエヴリバディ」
岡山を舞台として絶賛放映中で、あんこと岡山弁に彩られた物語となっています。
さて、先日らい「おはぎゅーこうてきました」といろいろな所で言っていると、「岡山弁では、おはぎの事を“おはぎゅー”と言うのか」と勘違いする方がいらっしゃいました。
岡山弁でも“おはぎ”は“おはぎ”です。
奉還町4丁目の出水松月堂さん
まず、岡山弁の特徴ですが...
岡山弁のアクセントは、東京式アクセントの体系を持っており共通語と同一とされていますが、苗字や名前などのアクセントの違いは大きいようです。
言葉に長音と聞こえるものが多く、「連母音融合」と言われる、連母音が現れると、その部分が融合し母音の長音に変化する場合が多々あるが特徴です。
(ウィキペディアを参照して説明します)
長い→なげー
ちょうだい→ちょーでー
お前→おめー
青い→あえー
すごい→すげー
暑い→あちー
きつい→きちー
などがありますので、語尾を伸ばす言葉が多くなります。
その他、語尾の変化が様々あったり、きつく聞こえる言葉も多いようです。
さて、本題の“おはぎ”は名詞ですので...
名詞では、格助詞「は」「を」「に・へ」は前の名詞と融合して発音される。これを名詞の曲用と見ることもできるとされています。
水は→みざー
水を→みずー
水に・へ→みじー
菓子は→かしゃー
菓子を→かしゅー
菓子に・へ→かしー
おはぎは→おはぎゃー
おはぎを→おはぎゅー
おはぎに・へ→おはぎー
足袋は→たびゃー
足袋を→たびゅー
足袋に・へ→たびー
なので、「“おはぎを”買って来ました」→「“おはぎゅー”こうてきました」となるのです。
【おはぎの曲用の例】
「“おはぎは”有りますか」→「“おはぎゃー”ありますか」
「“おはぎを”ちょうだい」→「“おはぎゅー”ちょーでー」
「“おはぎに”きな粉かけようか」→「“おはぎー”きな粉ーかきょーか」
カムカムエヴリバディのセリフでは...
【おはぎの曲用の例】
(憔悴した父金太に安子が...)
「お父さんのあんこが食べてー。
お父さん、いっしょにおはぎゅー(おはぎを)作って、お母さんらー(お母さん達)に、お供えしょーえー」
【おはぎの曲用なしの例】
(久々に金太が作ったおはぎを見て安子の姑美都里が...)
「おはぎやこー(おはぎなんて)、久しぶりじゃねえ。...あら、ルリちゃんも食べてん(食べたいの)かな」
次回につづく...